THINK H.L.N.A

2017/5/01(Mon) 14:28

2 ACTIVATE〜サーフィンと柔術、そして新たなライフスタイル

瀬筒雄太インタビュー
Photos: Yasuma Miura

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バリで行われるデウスの大会やジョエル・チューダーが主宰するダクトテープ・インビテーショナル・コンテストへの出場をはじめ。いまや日本を代表するロガー(シングルフィン・ロングボーダー)として世界でもその名を広く知られる瀬筒雄太。2年前に千葉・太東に自身のサーフショップ、YRをオープンし独自のスタイルでロングボードに向き合っている彼に、近年ハマっているという柔術のことやライフスタイルについて話しを聞いた。

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H.L.N.A:最近はどんなライフスタイルを送っているの?

瀬筒雄太(以下、Y):お店(YR)を2年前に始めたので、基本的にはお店、サーフショップがメインになっています。サーフィンスクールをやりながら、サーフボードの販売もしていますし、アパレルも少しですが取り扱っています。あとはロングボードをメインにその普及の活動に努めるとともに、プロサーファーとしていくつかの大会に出ています。

H.L.N.A:千葉・太東にショップをオープンして、スクールをやるようになったきっかけは?

Y:自分はロングボードに関しては独学でやってきましたが、より多くの人にロングボードの乗り方を知ってもらいたいというのがありました。一般の方も乗り方がわかってくれば、ロングボードの楽しみ方も増えると思います。昔はプロショップがたくさんあったと思うんですけど、ボードのことやライディングのことなどロングボードに特化したものが少なくなっています。なので、自分にできるのはそっちじゃないかなと。以前はどちらかというとフリーサーファー的な立ち位置を意識していましたが、今はお客さんや一般サーファーに近いところで活動していきたいと感じています。みんなにロングボードを楽しんでもらいたい、それを身近に感じられるところということで、サーフショップとスクールを始めようと思いました。


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H.L.N.A:いまショップはどういう形で営業しているの?

Y:どちらかというとサーファーたちの交流の場になるような、昔のサーフショップみたいなスタイルですね。コーヒーや飲物があって、それらを飲みに来がてら、お客さんどうしでコミュニケーションをとってもらったりするような。アパレルとサーフグッズは少ししか置いていないですけど、逆にビーチサイドで自分たちがやれることを意識してやっています。いまはインターネットや雑誌で多くの情報を手に入れることができますが、実際に現場に行って体感することも大切だと感じています。今年も6月頭にバリにお客さんと行くツアーを企画していますが、チャングーで行われるデウスの大会(9ft and single)もビーチで観戦してもらう予定です。プロたちはバリみたいな波が大きい場所でもシングルフィンのロングボードに乗っていて、それが機能することとか、そういったことをダイレクトに感じてもらいたいですね。

H.L.N.A:自分でショップをやるようになって、以前と変わったことは?

Y:いまはお客さんを始め、いろんなサーファーと会う機会がありますが、いい意味で型にはこだわらなくなりました。お客さんのボードもシングルフィンのロングボードだけではなく、サイドフィン付きのボードに乗っている人もたくさんいます。実際に世界のいろんな波でサーフィンをしていると、シングルフィンのロングボードだけだと機能しないこともあります。(以下追加)ショップに立つ以上は視野を広くして、スタイルの違うサーファーにも寄り添えればと思うようになりました。

H.L.N.A:プロとして、今年のコンテストの出場予定は? 

Y:今年も5/21(日)にJPSAのスタイルマスターズへの出場が決まっています。あとは夏の湘南オープンといったインビテーショナルの大会に出る予定です。基本的にはインビテーショナルいただければ、それらのプロコンテストをメインに出場する予定です。

H.L.N.A:通常のJPSAの大会にはもう出ないの?

Y:いつも出たらどうなるのかな?とは考えていますね(笑)。実際にはここ数年、海外でも日本でもトレンドがシングルフィンのロングボードに寄り過ぎちゃっている感じがあるので、変化を与える意味でも出てみてもいいかな?とは思ったりもします。同年代のタイキ(森大騎プロ)や祥平くん(秋本祥平プロ)とかが頑張っているのもあるし、そういったスタビライザー付きのボードに乗るコンペティターたちと、自分みたいなトラディショナルタイプのサーファーが戦うのは、見ているお客さんも面白いのかなと思いますしね。

H.L.N.A:もちろんシングルフィンでの出場だよね?

Y:それはもちろんですね。通常のJPSAの試合でも、自分のスタイルで点数が何点出るのか?っていうのはいつも興味がありますし。それで日本のロングボードシーンが少しでも盛り上がってくれればいいですし、自分にやれることがあればやるというのがベースにあります。


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H.L.N.A:日本のロングボードを取り巻く環境は停滞しているのかな? 海では多くのロングボーダーを見かけるんだけどね。

Y:以前よりロングボーダーのステイタスがなくなっているのかもしれないですね。ロングボーダーも短いボードに乗るようになっているし、メインストリームのショートボードも盛り上がっている部分もあるので。ただ一般的にサーフィンを楽しむ人のことを考えると、たいていは土日の休みで波を選べない状況のなかだとロングボードのチョイスは最適だと思います。

H.L.N.A:これまで福岡、鎌倉、そして現在は千葉に住んでいるけど、ここ(千葉)はどんなところ?

Y:サーフィンをするには最高の環境です。でも千葉は若いロングボーダーは少ないですね。オーストラリアやカリフォルニアには小さい子でもロングボードに乗っている子はたくさんいますが、日本だと違います。


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H.L.N.A:先日は待望の第一子が誕生したんだよね。おめでとう。パパになった気分はどう?

Y:ありがとうございます。3月2日に女の子が生まれました。もうたまんないですね! 生まれたときに自分そっくりな顔で生まれてきたので、親になったという実感はあります。

H.L.N.A:最近は柔術もやっているんだよね。今季から発売が始まったマジックナンバーのYuta Sezutsuコレクションも柔術の影響を受けたスポーツ寄りのコレクションになっているね。

Y:柔術を始めて4年くらいになるんですが、柔術とサーフィンと感覚が似ているところがあって、力を使わないとか流れを大切にするといった共通する部分が多くあります。また考えないで波を読むのと相手の動きを読むのは似ています。アメリカやハワイではすごく盛り上がっていますよ。近代柔術の輸入元でもあるブラジルでは柔術の練習の後にサーフィンに行くことは、自然なライフスタイル・カルチャーとして根付いているんです。


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H.L.N.A:コレクションのテーマである2アクティベートとはどんなこと?

Y:自分がやっているサーフィンと柔術、同じ波は来ないし、同じ人(相手)もいない。海でもマットの上でも、変わりゆく相手にどうフィットするか。そんないつの時代も愛着してもらえるようなアイテム作りがテーマとなっています。

H.L.N.A:これからの展開に期待しています。今日はどうもありがとう。

Y:ありがとうございます。


瀬筒雄太
●1989年12月1日生まれ、27歳。福岡県出身、千葉県在住。10歳でサーフィンを始め、中学生でJPSAロングボードプロとなる。現在はプロサーファーとして海外遠征、コンテストに出場する傍ら、ライターやコマーシャルなど様々な活動をこなす。2015年からは千葉・太東のサーフショップ「YR」にてサーフスクールの講師として活躍し、古き良きロングボーディングの良さを伝える役割を果たしている。




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Posted by:H.L.N.A staff