THINK H.L.N.A

2017/12/10(Sun) 10:39

間屋口香インタビュー

THINK H.L.N.A #14
KAORI MAYAGUCHI INTERVIEW
間屋口香インタビュー

_MG_9121.jpg

Photos: Maniaochi, Atsuko Sekiguchi


H.L.N.A:間屋口さんは以前、JPSAのツアーをフォローしていましたが、プロサーファーになろうと思ったきっかけは何だったのですか?

KM: 12歳のときに移り住んだハワイでサーフィンを始めたんですけど、16歳の時にビザの関係で日本に帰らなければならなかったんです。その時に考えたのは、サーフィンが好きだし、日本の学校に入ってやっていく自身もなかったので、波乗りを仕事に出来ればベストだな、と考えました。だから14,15歳の時にはプロサーファーになろうと思っていました。

IMG_1150.jpg

H.L.N.A:日本はどこに住んでいたのですか?

KM:生まれは京都なのですが、16歳で日本に帰って来たときには家族で四国に移りました。元々は父親がウインドサーフィンをやっていたので、海はとても身近な存在でした。ハワイに行く前は静岡県・御前崎にも住んでいたので、週末は一緒にビーチについて行ってました。

H.L.N.A:その時はサーフィンをしていたんですか?

KM:いや、全然。ウェットスーツも持っていなかったので、ビーチで遊んでいたり、クルマの中でずっと待つ、みたいな(笑)。

H.L.N.A:ハワイがサーフィンデビューだったんですね。

KM:はい。引っ越した場所がマウイ島で、クラスメイトはもちろん学校の中には日本人がひとりもいないところでした。マウイの学校は午後1時半くらいに終わるんですよ。それからスクールバスで帰るんですけど、友達がみんなフキパ(マウイのメジャーサーフスポット)に行くんで、それについて行ってサーフィンを覚えたという感じでした。

H.L.N.A:日本に戻ってきてからはどういったルートを経て、プロサーファーになったのですか?

KM: 16歳で帰国してからは、JPSAのプロアマ戦に出たのですが、イチコケ(初戦敗退)ばかりでした。なので同時にアマチュアのNSAの大会も出ていました。そこで日本のサーフィン連盟や組織のことをよく知ることができ、プロサーファーになるにはどうすればいいかも教えてもらいました。その後は世界選手権に出たり、全日本タイトルを取るなどの自分の中での項目をクリアし、18歳でJPSAのプロ資格を得ることができました。

H.L.N.A:その後の戦歴は?

KM: プロになった年はでルーキ−オブザイヤーをもらい、プロ1年目では年間12戦のうち、4、5戦を優勝して、グランドチャンピオンになれました。

H.L.N.A:何回グランドチャンピオンに輝いたのですか? プロサーキットはトータルで何年?

KM:3回グランドチャンピオンになり、JPSAの大会は8年やって25歳の時に辞めました。本当は23歳のときにプロを辞めようと思ったんですけど、当時の契約にはコンペをやるという項目が入っていたので、そこからまた2年やることになりました。自分がやりたいサーフィンを追求するとか、本当にサーフィンを楽しもうと思ったときに、このままプロサーファーやっていてもダメだなと感じ、それがきっかけで辞めることにしたんです。
H.L.N.A:結果として自分の中のサーフィンというものは変わりましたか?

KM:はい。以前よりいっそうサーフィンを楽しめるようになったし、コンペを辞めた後の方が、波のことだったり、海のことをよりわかるようになりました。いろんなボードに乗れる楽しさも覚えたし、またいろんなサーファーがいるっていうことも...。プロサーファーって、プロで上手いのはもちろんなんですけど、それ以外にも世の中には上手いサーファーがいることとか、格好いいサーファーがいるんだなということが分かりました。ただコンペをやっていたときは、いろんな所に行けたし、それはそれで楽しかったです。大会を見るのは好きですし、それもあっていまMCとかの仕事もさせていただいています。

H.L.N.A: ここ最近はどういった活動をしているのですか?

間屋口香(以下、KM):四国の徳島にいるときはお店(パビリオンサーフ)で、SUPクルーズのインストラクターやサーフィンのレッスンをしています。台風が来て波のサイズが上がるとレッスンは中止になるので、サーフィンに行ってますね(笑)。あとは昨年から日本各地のWSLの大会に行き、MC、解説のお手伝いしています。それまではCS放送で解説もしていました。MCはかれこれ7年くらいやっていますね。

mexico4.jpg

H.L.N.A:サーフィンは相変わらずのスタンスで?

KM:はい。一年の中で絶対に外したくないのが、四国のハイシーズンです。台風の時期は四国にいるようにして、その前後に日本各地だったり、海外にサーフトリップへ行ったりしています。年明け2月はドバイ、そしてベトナム、台湾辺りに行くことを計画しています。

lifestyle1.jpg

H.L.N.A:最近は雪山、スノーボードにも頻繁に行っているようですね。

KM:はい。今年で4シーズン目になります。雪山に行っても、サーフィン繋がりの人たちがいろいろと指導してくれるので楽しいですね。今年も12月に北海道に行きます。年末、一度四国に帰った後も、年明けから行ける限り雪山へ(笑)。

butterfly4.jpg

butterfly5.jpg

H.L.N.A:去る9月には宮崎でオーシャンスポーツを愛好する女性を集めて『バタフライエフェクト』というイベントも行っていましたね。

KM:これまでイベントを主宰したりすることは苦手だったんですけど、大先輩の岡崎友子さんがやりましょう!ということで、友子さんがやるのならついて行こうかな、という感じでスタートしたのが『バタフライエフェクトジャパン』です。友子さん、岩崎玉緖ちゃんと一緒にこれまで2回(2016、2017年)開催しました。女性だけのイベントなんですけど、実はメンズたちが影で支えてくれていて、そこにはみんなの気持ちがすごく入っています。サーフィン、ヨガなど自然を使った遊びをとことん楽しむ2日間です。来年2018年の開催も決まっているので、いまから楽しみです。

H.L.N.A:さまざまなアウトドアのフィールドで活動している間屋口さんですけど、その原動力は何でしょうか?

KM:そうですね。何をやるにしても、たとえば雪山だったら、私は人に頼らないと何も出来ないレベルなんですけど、出来なくてもいいじゃないということをバタフライエフェクトに参加して教えてもらいました。出来ないことを楽しむ、また人に頼って楽しむということとかですね。自分がやっているサーフィンという分野だったら、サーフィンの楽しさを他の人と共有したり、一緒に楽しめる環境を作ったり、そんな立場でいれれば良いなと思っています。

H.L.N.A:サーフィンやSUPの魅力は?

KM:うーん、何なんでしょう。サーフィンでいうと、自分の中ではご飯を食べるのと同じ感覚です(笑)。もしサーフィンというものが自分の生活からなくなってしまえば、自分の軸もぶれていくだろうし、健康でいられなくなるだろうし、精神的にもガタガタになるでしょうね。なくてはならないものという感じです。あとは最近、自然に合わせて遊ぶことも大事だなって思っています。サーフィンが好きだからといって、オンショアのグチャグチャの波でやらないですし、波がないときはSUPや海に潜ったりなど、他の遊びをしています。10代のとき、コンペやっていたときは何が何でもショートボードをガチガチにやっていましたけど、今はよりやわらかく、臨機応変に海と付き合っていくスタンスになりましたね。

_MG_8695.jpg

H.L.N.A:インスタの写真を見ていると四国とかでもの凄く大きな波にも乗っていますが、実際海に入って怖さなどは感じないですか?

KM:そうですね、四国では大きな台風のザデイのコンディションも年に何回かあって、自分が入ったら死んじゃうなという時もあるんですけど、そういうときでもメンズの上手い人たちは入っていくわけですよね。そういう時に、昔だったたら悔しいとか、出来ない自分に腹が立つとかあったんですけど、今はそういうのも全部受け入れるようになりました。女性だからとか、女性しか出来ないライン取りとかで、わりかし楽しんでいるかもしれないです(笑)。四国のメンズたちもあたたかく見守っていてくれるので、やりにくいと感じたことはないです。
H.L.N.A:サーフィンをやりたいなと思っているけど、なかなか最初の一歩を踏み出せずにいる女の人っていっぱいいると思うんです。そんな人々に向けて何かアドバイスはありますか?

KM:女性にとって、海とか波とかヨコノリって凄くハードルが高いように聞こえると思うんですけど、どんなに上手い人でもベイビー(初心者)だった頃があって、最初の一歩を踏み出さなないと始まらないんですよね。でもそこを怖がらずに、まず海に近づいてみたりしてください。さっきも言ったように、出来ないことをむしろ楽しみましょう!というスタンスで最初に入っていくと、気が楽に海と接することができるかもしれないですね。サーフィンやりたい人は自己流じゃなく、サーフショップなどでレッスンを受けるのが一番早いし、安全です。自分の近場で、いまだったらインターネットで、「サーフィン体験」って調べてみるとよいです。もし四国に近い人がいれば、ぜひ私のお店(パビリオンサーフ)に来ていただければと思います。

H.L.N.A:でも寒い時期は四国にいないんですよね(笑)。

KM:はい(笑)。1月から3月までは水温が低いので、4月からゴールデンウイーク辺りが一番サーフィンを始めやすい時期だと思います。なので、ぜひその時に会いましょう(笑)!

IMG_1152.jpg

間屋口 香(まやぐちかおり)

●プロサーファー。父親の影響で幼少から海のそばで育ち、中学、高校はマウイ島・オアフ島で過ごしサーフィンの虜になる。16歳で帰国後は、18歳で全日本タイトルを獲得し、19歳でJPSAプロ資格を取得。20歳でJPSAプロツアーチャンピオンとなり、計3回のツアーチャンピオンとなる。2010年に25歳でコンペティションシーンから引退する。 現在は国内外の様々なスポットに出向いて、フリーサーフィンをメインに活動。ショートボードにこだわらず、様々なスタイルのサーフィンを模索している。2009年にホームの徳島県海部郡宍喰にオープンさせたPavilion Surf(パビリオンサーフ)では、キッズ無料サーフレッスンや、SUPクルーズのツアーも行っている。

KAORI MAYAGUCHI OFFICIAL HP
http://www.kaorimayaguchi.com


PAGETOP

Posted by:H.L.N.A staff