Covid-19

COLUMN

2020.06.11

Covid-19

何かが起きた時、心身ともに健康を保ちたいと言う気持ちと行動は本能だと自分は思う。 嫌なことが起きた時、自分ではどうしようもする事ができない時、疲れてしまった思考と体を母なる地球、母なる海にコネクトしたいと思う気持ちと行動は何一つ間違っていないと自分は思っている。いつだってそんな時は海や地球がこの星のリズムとエネルギーへと自分達を戻してくれる。自分は今までもこれからも海との生き方は、誰に指示されることも無く自分と海の関係を健康に保とうと努力していこうと思う。Surfingがオリンピック競技になろうが、自分がsurf gearを扱う会社の代表であろうが、自分と海の関係には何の影響もなくそれ以上でも以下でもない。海と自分とsurfboard。それは自分がsurfingを始めた13歳から何一つ変わっていない。ただそれだけなんだ。Covid-19が何処にあろうがその関係性に変わりはない。

今回TVという大きなメディアにsurferが翻弄されてしまったことは間違い無いだろう。普段ならば天気予報の挿絵程度に映し出される湘南の海とそこに映り込むsurferだけど、今回の取り上げられ方はあまりにピンポイントでもあり、偏見のかかった取り上げられ方に納得のいかなかた人も多かったのではないだろうか…。パチンコを楽しむ人達と並んで、この世の中が大変な時期にお気楽に海で楽しむ無責任な人種として取り上げられてしまった。要はみんなが苦しい時に楽しそうにしている人間が気に入らなかったのだと思う。そして叩きやすかったんであろう。誰もがsurfingと社会と自分との関係性を改めて考えたに違いない。Sureferならば波に乗るという行為は楽しいという簡単な一言だけでは言い表せないということは理解してもらえるともう。日々の健康の為の日課であり、リズムであり、息抜きでもあり、地球や海を体とマインドに取り込む行為でもあり海とともに生きる人生そのものだということを。メディアがそんな感覚を理解していたならばきっとあんな偏見のかかった見方と取り上がられ方はなかったと思う。まあsurfer以外にその感覚を理解してもらう事自体が難しいと言うことも理解している。Only surfers know the feeling。今回の件にも言える言葉かもしれない。だから今回の様なメディアのチャチャに対しては無言、スルーを貫くのが良かったのではいかと自分は感じている。『Charlie don’t surf.彼らはsurfingしないのだから』

今回の一件で社会的な立場からのリアクションをとったsurferもいた。それも社会と交わるsurferとして理解できる。そう考えると今回のcovid-19での一件と流れは一言では片付けることのできない深いものなんだなとつくづく思ってしまう。でも一人一人が愛を持って自分が望む正しと思う道を誰に強要することなく、それぞれを尊重し、歩むべきだという気持ちに変わりはない。

1年後3年後5年後と時が経ち、このcovid-19というvirusが全人類に与える影響と付き合い方、共存の仕方を時が明確に示してくれると思う。そして一人一人の行動とsurferの取ってきた行動が正しかったのか?はたまた違っていたのか?全ては時間が経てば明確になる。もし間違っていたのならば改めれば良いし、正しかったとしても静かにそれを続ければ良い。と自分は思っている。大切なのは固くならずに柔軟に良くしていく気持ちと行動を続けること。それしかないとも思っている。

コロナがあろうがなかろうが宇宙は存在する。地球は回る。思いっきり俯瞰したら目の前のことに愛を持って取り組もう。波に乗っている姿を見せるだけがsurferじゃない。地球と共に愛を持った生き方を見せるのがsurferだと俺は思う。

2020年 5月full moon

中村竜

Photo by Nao Miyake